■ 抄録・要旨
| 石綿含有建材の分析法は既にJIS A 1481に規定されているが、建材の破砕選別処理物は多くのマトリックスにより希釈されるため、処理物からの石綿の検出は困難を伴う。そこで、本研究では破砕選別処理により飛散性を増した石綿に着目し、処理物中の石綿を飛散、捕集する装置を作成し、操作方法について検討した。
発塵装置最下段の風速を1.1〜5.8m/sに設定して試験を行ったところ、2.1m/sの風速で大部分の処理物の巻き上げを3〜4段目に抑えることができた。この風速は、県内の平均風速(2.0m/s)と同様な値であり、処理物のリスク評価に使用できる可能性を示した。また、吸引ポンプの初期流量について検討したところ、フィルターに捕捉される粉塵量は変わらず、サイクロン型捕集器内に捕捉される粉塵量のみ変わることがわかった。
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